プロフェッショナルカスタムマシン

プロの製作したカスタムマシンは、市販化されたパーツをただ取り付けるだけではない。取り付けたパーツの性能をフルに発揮できるようにセッティングしたり、細かいフィッティングにもこだわっていて、それがひいてはマシンとしての完成度の高さに結び付いているのだ。その実例をここでは紹介する。

カワサキ
GPZ900R by トレーディングガレージ・ナカガワ

速さを追い求めて作り込まれたファイティングマシン

GPZ900R by トレーディングガレージ・ナカガワ

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カスタムベース車として人気の高いGPZ900Rことニンジャ。トレーディングガレージ・ナカガワはこれまで数多くのニンジャカスタムを手がけてきたビルダーだ。その間、オリジナルパーツの開発やエンジンの耐久性を高めるためのメニューなどを生み出してきた。ここで紹介するニンジャはそれらを注ぎ込むことで、大幅なパフォーマンスアップをはたした1台である。

GPZ900R by トレーディングガレージ・ナカガワ

写真を見ればわかると思うが、ヘッドライトなどの保安部品が装着されていない『レーサー』だ。オーナーは街乗りで使っていたニンジャで、国内最大級の草レースであるテイスト・オブ・ツクバのF-ZEROクラスに参戦を決意。レーサーにすべく手を加え始めたころは、街乗りとサーキット走行を1台でこなしていたが、突き詰めていくと公道とサーキットとでは両立できない部分が出てきた。そこで街乗り用ニンジャを別に作り、レーサーと2台体制を敷く。

このレーサーはF-ZEROクラスに参戦するため、ニンジャエンジンをベースに、排気量アップをはじめチューニング。吸排気系と電装系も合わせたうえでセットアップすることで、160psをマークするという。なお数字上のパワーを追い求めるのではなく、扱いやすさも考慮しているのもポイントだ。

大幅に出力向上をはたしたエンジンに見合うこと、サーキットでタイムを出すために車体まわりにも徹底的に手が加えられている。とくにタイヤは重要だ。

ニンジャが登場した1984年と比べるとタイヤの性能は大幅に向上している。現代のハイグリップタイヤを履かせることはタイムアップの条件であるが、ニンジャに履かせるためにはボルトオンというわけにはいかない。またタイヤだけ履かせればいいわけでもない。車体全体のバランスを考慮して作り込んでいく必要がある。基本骨格となるフレームに補強を加え、前後サスペンションもグレードアップさせているが、装着にあたっての精度やその後のセットアップなど、これまで同社がつちかってきた技術・ノウハウが惜しみなく注ぎ込まれ、戦うマシンになっているのだ。

GPZ900R by トレーディングガレージ・ナカガワ


カスタムパーツギャラリー

問い合わせトレーディングガレージ・ナカガワ
住所静岡県富士市天間1928-7
電話番号0545-71-3032
Webサイトhttp://www.tg-nakagawa.co.jp/



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