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カスタムショップにはさまざまなユーザーが来訪し、さまざまな要望が寄せられる。可能な限り、それらの要望に応えられるショップを作りたいと1997年に設立したのがブルドッカータゴスだ。

“ショップお仕着せを推奨”ではなく、ユーザーからの要望を汲み取る

GPZ900Rなどカワサキ車を中心に、さまざまな車種を取り扱うブルドッカータゴス。1997年に創業した老舗カスタムショップだ。同社は見た目が派手な社外パーツやペイントに趣向を凝らしたようなマシンを多数展開するのではなく、どちらかというとノーマル+αの見た目で、軽快なフィーリングを持たせるといった乗り味の向上に力を入れている。同社としての姿勢を同社代表の田子敏幸氏にあらためて聞いてみた。

「当社は“お客様の要望を叶える”ためのショップだと考えています。そのためお仕着せがましいパーツチョイスをしたり、当社の推奨パーツ以外なら使わない、というわけでもありません。
基本的に、バイクに乗る以上は気持ちよく乗っていただきたいと考えています。なので、乗って不満を感じるポイントを伺い、オーナーとよく相談したうえで、必要なポイントにこういった方向性のパーツを用いるとこういうフィーリングに変化する、といった提案を行なうようにしています。そのため『外装に手を入れたい』『目立つパーツに交換したい』と相談に来られた場合でも、まずは『気持ちよく乗ることを優先させてみては?』という話をさせていただくことも多いですね。そのなかで使用パーツの提案をさせていただいています」

ライダーの好みや傾向も千差万別だ。大勢で走るのが楽しいと思う人がいる一方で、ソロが好きだという人も少なくない。ワインディングを積極的に走りたい人もいれば、高速道路を多用している人だっている。それらの要望すべてを叶えるには、結局個々の要望に応じたメニューを考えるしかない。難しいところだが、同社としてはAという仕様かBという仕様しか作らない、というような姿勢は考えていないという。

再来店したい気持ちを持てる雰囲気も重視

「カスタムショップには何かしらの目的があって来訪されることが多いのですが、それをキチンと第三者に伝えにくい要望もあるでしょう。それをいかに叶えるか。オーナーが本当に望んだ状態を作り上げられれば気持ちよく乗って帰っていただけると思いますし、またあのショップに相談してみようと思ってもらえるのではないかと考えています。
そのためにも『ウソを付かない』『誠実であること』をモットーにしています。当社は繰り返し、長年にわたって相談していただける、信頼できるショップであることを目指しています」

そのように作り上げたマシンをより楽しんでもらいたいと、同社ではツーリンク企画を定期的に実施している。そういった場で一緒に走って、すぐ近くで同社の車両作りの具体例や姿勢を見てもらいたいとのことだ。

「当社の根幹はストリートです。そのストリートでどうすればもっと気持ちよく走れるようになるのか。それをライダー個々の体格や趣味嗜好に合わせてフィットさせる。現状に何かしらの不満を感じている人は、ぜひ一度遊びに来ていただいて、気軽に相談してみてください。きっといい解決方法も見付かります」

ブルドッカータゴス GPZ900R ハンドルまわり
ブルドッカータゴス GPZ900R シート

同社で力を入れているのがポジションパーツだ。垂れ角や絞り角にこだわった純正風のセパレートハンドルや、操作性を高めることを主眼としたシートなどをリリースする

ショールームを意識した内装

最近では明るいショールーム的な内装を取り入れるショップが増えているが、同社の店舗部分は温かみのある木材を多用して明るい雰囲気を持たせている。2018年8月に現在の場所に移転したが、その雰囲気を踏襲した内装を取り入れた。「今ではカスタムが特殊な趣味ではなく、一般的なバイクスタイルの一種になっていますし、当社にもいろんなユーザーがいらっしゃいます。そのみなさんがくつろげる環境を整えることも、ショップとしての大事な姿勢ではないでしょうか」。また陳列も雑然とモノを置くのではなく、消耗品、パーツ類、そして同社で力を入れているアパレルや小物類を整理し、求めやすさも追求する。

ブルドッカータゴス 応接室入り口
ブルドッカータゴス 応接室入り口

応接室への入り口にはハイパープロ製スプリングやリヤショック、マジカルレーシング製外装パーツといったハードパーツ類を中心に展示。反対側にはベルヘルメットも展示される。同社はベルヘルメットの特約店でもあり、内装の選択などのアドバイスも行なっている

ブルドッカータゴス 東本昌平“はる萬”
ブルドッカータゴス 東本昌平“はる萬”

ハードパーツの販売だけではなくギア類やウエア類にも力を入れている。1995年から付き合いがある漫画家の東本昌平氏がデザインを手がける同社オリジナルウエア類も人気。同社運営のオンラインショップ“はる萬”では漫画『キリン』モチーフのウエアも販売中だ

多様な要望に応える充実した設備

GPZ900Rをはじめとしたカワサキ車を得意とするが、同社を訪れるユーザーはカワサキ車オーナーばかりではない。対応車種も幅広ければ、スポーツ走行に適したマシンを作りたい人もいるし、ツーリングで快適にしたいという人もいる。他社で購入した中古車を持ち込んでチェックしてもらいたいという声もあるそうだ。そのすべてに対応するのは難しいが、可能な限り同社内で細かな要望にも対処できるようにシャーシダイナモなどの計測機器、旋盤やボール盤、溶接台といった工作機械も用意している。現在は田子氏とメカニックの久保田氏の2名が実作業を担当しているが、カスタム依頼や車検整備などでかなり多忙な状態だとか。

ブルドッカータゴス


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