数あるマフラーメーカーのなかで、ノジマエンジニアリングの製品はその特性、仕様が際立っている。独自の手法を取り入れつつ、製品の品質をも徹底的に突き詰める同社に流れるモノ作りへの情熱を探る。
カスタムの今後に向けたノジマの新たなる挑戦
ノジマエンジニアリングはバイクブームが隆盛を極めていた1982年に創業した。モリワキエンジニアリングでグレーム・クロスビー氏やワイン・ガードナー氏といったレジェンドライダーのメカニックとして、鈴鹿8耐をはじめ、世界各国の著名なレースで経験を積んだ野島英俊氏によって設立された。
同社は1994年には同社初の市販マフラーとなるノジマ・ファサームの販売を開始し、同社の存在は一般のライダーにも広く知れ渡るようになる。また同社は同じころよりネイキッドでのレース活動をスタート。ネイキッドレースでの活躍のみならず、レーサーレプリカとの混走レースでも、性能的に優位なレーサーレプリカと真っ向勝負する同社のネイキッドに、多くの二輪ファンは度肝を抜かれた。とくに99年から2年続けて参戦した鈴鹿8耐での、同社のZRX1100の圧巻の走りは、多くのレースファンに今も語り継がれている。
ネイキッドのモノショック化など、同社は2000年代以降も数々のマシンを製作。同時に新製品も積極的にリリースし、カスタムシーンにおける存在感は絶対的なものとなった。
モノショック化への挑戦〜NJシリーズ〜
ネイキッドの可能性を追求してきたノジマエンジニアリング。鈴鹿8耐ではツインショックのZRX1100をモノショック化することで、そのポテンシャルをさらに引き出した。同社はそのノウハウをもとに、ネイキッドをモノショック化するという手法をストリートバイクにもフィードバック。ZRXをはじめゼファーやXJRといったネイキッド向けにモノショック化サービスを展開した。
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FIからキャブレターへの変更も
ノジマエンジニアリングは、かつてZ1000でテイスト・オブ・フリーランスに参戦した際、インジェクションをキャンセルしてキャブレター化に踏み切っている。インジェクションの口径では求めるパフォーマンスが得られなかったため、キャブレター化することで大口径化をねらったのである。決して簡単な作業ではなかったが、性能を追求する同社はキャブレター化を敢行し、好成績を収めている。