2022東京モーターサイクルショー

ページを共有

2022東京モーターサイクルショー

3月25日(金)〜27日(日)の期間、東京ビッグサイトで開催された第49回東京モーターサイクルショー。毎年春に全国各地で開催されるモーターサイクルショーはもちろん、日本で開催されるバイク関連の展示ショーとしては最大規模のものだ。

ただ、ご存じのように2019年冬からは新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、2019年春開催を最後に2020年、2021年は開催が中止。そして今年、久しぶりの開催となったのだ。

2022年の総入場者数は12万3,439人。前回となる2019年は14万9,524人で前回比だと83%。これだけ多数の来場者を迎えたわけだが、まだまだ新型コロナウイルス感染症が根絶できたわけでもなければ、多くの人に人混みを避けたい心理が強く働くなかで、主催側も出展者側も感染防止対策に万全を期して対応していた。たとえば入場時には全員がサーモグラフィによる体温測定を行ない、会場の出入り口には手指の消毒液を常備。さらに通路を従来より広く確保して密を防ぐとともに、混雑具合や各ブースの入場規制に関する看板まで設置していた。ブース出展者側もこれまでほとんどのブースは自由に出入りでき、多くの車両やパーツに触れられることができたのが、車両メーカーなど人気が集中するブースは入場・退出経路の設定とブース内人数の制限、触れられる車両やパーツの制限もしくは消毒措置なども行なわれていた。こういうことがなければいいのに…、とはおそらく全員が感じたことだろうが、こればかりは仕方がないことだろう。

さて、カスタムピープルとして気になったパーツやブースなどを以下で紹介したい。掲載は順不同となる。

ドレミコレクション

おそらく今回の会場内でカスタムファンの注目をもっとも集めたのはドレミコレクションではないだろうか。ドレミコレクションはゼファーのZ1風・FX風外装キットなど、いわゆるレプリカ外装に力を注いでいるが、今回はCB400SFベースのCBX400F外装キットを展示。なお現時点では市販化は未定で、同会場のアンケートをもとに今後の仕様も検討したいとのことだった。

ヨシムラジャパン

とくに注目したいのがZ1用新規開発パーツをあらためて製作したヨシムラジャパンだった。マフラーは旧来の手曲げかと思ったら完全新規開発品で、ステムブラケットも新規開発品といった具合に、あちらこちらに新開発パーツが満載状態。今後もZ1には力を注ぐとのこと。またZ900RSやHayabusaなど高年式モデルも展示され、新しいユーザー層にもアピールしていた。

アクティブ

アクティブはGB350、Ninja ZX-25R、Hayabusaのカスタムマシン3台を展示するだけではなく、いずれもまたがりOKでカスタムファンを楽しませていた。アクティブとして注目はGB350とのことで、カフェレーサー風カスタムはとくに若いユーザーの注目を集めていたようだ。

プロト

2022東京モーターサイクルショー プロト

プロトは広大なスペースにさまざまなパーツやアイテムを展示していたが、その一角にあったのがブレンボRCSブレーキマスターの削り出しバージョン。市販モデルの鋳造ではなく鍛造・削り出しとしたことで過酷な環境でもブレーキタッチを一定にたもつ効果が期待できる。市販化は未定。

デイトナ

2022東京モーターサイクルショー デイトナ

’70カスタムの代名詞ともなったZ1/Z2用セブンスターホイール。今や伝説的なキャストホイールだが、デイトナの創業50周年を記念して現代の技術で再構築して再販される。そして今回のデイトナブースにはセブンスターホイール特設コーナーを開設。とくに年配層から注目が集まり「懐かしいなぁ」という声もちらほら。

PMC

2022東京モーターサイクルショー PMC

PMCは現行・高年式車向けのブランド”アーキ”と同社取り扱いのサスペンションYSS、そして自社ブランドを中心としてブースを展示。旧車を旧車らしく、さらにはカスタムマシンらしく、そして高年式車でも差別化して走りたいという多様なニーズに応えるラインナップ展開をアピールしていた。

ラボ・カロッツェリア

オーリンズを取り扱うラボ・カロッツェリアはオーリンズの最新モデルだけではなく最初期モデルも展示。その歴史の長さも感じさせる展示内容となっていた。またカスタムマシンも複数台展示されていたが、ブライトロジックのGSX-R1000Rと写真のGS1000が異彩を放っていた。

カラーズインターナショナル

2022東京モーターサイクルショー カラーズインターナショナル

ストライカーブランドでZ900RSとHayabusaを展示したカラーズインターナショナル。Z900RSではチタンブラックラインType2のお披露目、HayabusaではGストライカー製スイングアームをアピール。

ユニコーンジャパン

2022東京モーターサイクルショー ユニコーンジャパン

カタナ専門店のユニコーンジャパンはGSX1100SカタナとKATANAの2台を展示。KATANAはフルカーボン外装とド派手な仕様で、カタナファンのみならず往来の足を停めて注目を集めていた。

ヴァイルス

2022東京モーターサイクルショー ヴァイルス

カスタムマシンではないがその存在感で注目を集めていたのがVyrus(ヴァイルス)の988 Alyenだ。ドゥカティの1,285ccLツインエンジン、センターハブステア、フローティングマウント化されたリヤショックなどスペシャリティ満載の世界20台限定車。

RIDEZ

2022東京モーターサイクルショー RIDEZ

ウエアメーカーのRIDEZ(ライズ)ブースに展示されていたのが、秋水(旧日本軍の試作ロケット戦闘機と同名)と名付けられたK1200RSベースのカスタムマシン。スケルトン化したフロントまわりも注目だが、テールまわりの処理も独創的な1台だ。

EVATEK

2022東京モーターサイクルショー EVATEK

3月初頭にブランドスタートしたコーケン発の新カスタムブランドEVATEK(エヴァテック)も展示。コーケンが得意とするアルマイト処理を活用したゴールドのNinja ZX-25Rは非常に注目を集めていた。

アールズ・ギア

2022東京モーターサイクルショー アールズ・ギア

アールズ・ギアはHayabusa用ワイバンGTスペックと、プロトタイプのステップを展示。ワイバンはジェルトルなサウンドと確かなパフォーマンスアップをねらって開発されており、こちらもHayabusaオーナーを中心に注目を集めた。

日本ビート工業

2022東京モーターサイクルショー 日本ビート工業

現代人気沸騰中のクォータースポーツNinja ZX-25R。カワサキ系パーツを得意とする日本ビート工業はそのNinja ZX-25R用カスタムパーツを展示。マフラーやステップは多くの注目が集まっていた。

オーヴァーレーシングプロジェクツ

2022東京モーターサイクルショー オーヴァーレーシングプロジェクツ

トラス形状のオリジナルフレームを採用するオリジナルマシンOV-43を中心に同社スイングアームやマフラーなどを装着したカスタムマシン複数台を展示したオーヴァー。写真はないがミニ4系も高い人気を博していた。

ポッシュフェイス

2022東京モーターサイクルショー ポッシュフェイス

Z900RS用削り出しパーツを中心に展示したポッシュフェイス。エンジンハンガーやスプロケットカバー、ウインカーなどアイキャッチで要所となるパーツということもあってか、こちらも注目を集めるブースとなった。

KOOD

2022東京モーターサイクルショー KOOD

高品質なアクスルシャフトなどを展開するKOODはアクスルシャフトだけではなくキャリパーボルトなども展示。高剛性化することでブレーキの応力を逃がさずタッチ感も変わると人気を博しているだけに注目度も高かった。

SD-BROS MOTORCYCLE

2022東京モーターサイクルショー SD-BROS MOTORCYCLE

近年注目を集めているがバイクへのガラスコーティングだ。そのガラスコーティング専門店でもあるSD-BROSも出展。同社はカスタムショップでもあり、展示したGPZ900Rにも注目が集まっていた。

キジマ

2022東京モーターサイクルショー キジマ

各種カスタムパーツを展示していたキジマだが、同社が力を入れている車検適合のLEDウインカーやLEDテールランプの注目が高かった。また意外と季節を問わず需要が高いグリップヒーターも注目株となっていた。

J-TRIP

2022東京モーターサイクルショー J-TRIP

森製作所が展開するメンテナンススタンドブランドJ-TRIPのブースでは各種メンテナンス用スタンドをアピール。変わりモノとしてはFIM EWC(世界耐久選手権)の使用するフロント用クイックスタンド(写真中央左)も展示されていた。

モトサロン

2022東京モーターサイクルショー モトサロン

ヨーロッパから各種カスタムパーツ・ギア類の輸入販売を行なっているモトサロンは近年人気が高まっているMOTOBOX製カーボンホイール中心に、GBレーシング製パーツなども展示。

スーパーバイク

2022東京モーターサイクルショー スーパーバイク

九州のスーパーバイクは毎回チタンパーツやオリジナルマフラーの展示・販売を行なっているが、今回は新作のモナカタイプサイレンサーを展示販売。近年にはないタイプだけに興味深そうに見ている若い層も見受けられた。

タナックス

2022東京モーターサイクルショー タナックス

ナポレオンミラーでよく知られるタナックスは近年リニューアルされたミラーを中心に展示。ボディがステンレス化して高耐久になったほか、鏡面が車検適合サイズへと変更されているのがトピックスだ。

KOYORAD

2022東京モーターサイクルショー KOYORAD

冷却器(ラジエター/オイルクーラー)専門ブランドのKOYORADは新作としてCBR1000RR-R用ラジエターを展示。鈴鹿8耐などのレースでつちかったノウハウが注ぎ込まれた一品だ。また純正ラジエター/オイルクーラーが廃番になった旧車用も変わらず人気だとか。

江沼チエン製作所

2022東京モーターサイクルショー 江沼チエン製作所

EKチェーンで知られる江沼チエン製作所は人気のスリードや新作520LMXなどを展示。またブース前の、webカスタムピープルでも掲載したサンクチュアリー本店製作のGSX1100Sカタナが大きな注目を集めていた。

TECTile

2022東京モーターサイクルショー TECTile

ガレージ作業は床への汚れがなかなか避けられないが、養生も考えたいところ。その床面の保全とともにイメージを手軽に刷新できるのが、このテックタイル。四輪の重量にも耐えられるのでバイクにも十分対応。施工も簡単だとか。

他にもいろいろなメーカーが出展し、注目したいパーツやギアなどもまだ多い。また2022年の大規模なモーターサイクルショーとしては、この後に第1回名古屋モーターサイクルショーも控えており、そちらでも注目ブースやアイテムが出てくるかも。カスタムのみならずバイクシーンの最新トレンドを、ぜひ皆さん自身の目でも確認してみていただきたい。



人気記事