カスタムの疑問

自分好みの乗り味やスタイルに愛機を構築していくのがカスタムだ。自由な発想のもと、理想形に近付けていくことは、バイクライフにおける楽しみの一つでもある。しかし、いくら自由な発想といっても、押さえておかなければいけないポイントは多数ある。公道を走る以上、安全面や法規面でクリアしなければならない要素は多く、また正常に各部を機能させるためのノウハウも必要になるのだ。そこで多くのライダーが抱いているであろうカスタムに対する疑問を抽出し、その解答を探っていく。

ページを共有

純正とアフターパーツとは何が違うのか?

純正とアフターパーツのマフラーは何が違うのか。第一に挙げられるのが素材の違い。純正はステンレスが主流なのに対し、アフターパーツはステンレスよりも比重の軽いチタンが今は主流でマフラー自体が軽くなっている。また、構造にも違いがあり、純正は経年劣化しないように材質を肉厚にしたり、複雑な内部形状にしたりしていることで、これらが重量増にもなっている。

純正サイレンサーのつくり

HONDA CB1300SB

純正は経年変化で音量が上がらないようにサイレンサー内部に多段膨張室を設ける構造を採用している。素材はサイレンサー外側と同じステンレスで、年数がたっても腐食しにくいモノとなっている。排気ガスは各部屋で膨張を繰り返すことで徐々に排気ガスの音量が下がり、サイレンサーエンドから排出されるときには静かな排気音となっている。迷路状にしているのは排気管そのものの管長を長くするねらいもある。ただ、内部構造が複雑になっていることで重量が増し、サイレンサー本体の重量も重くなっている。

排気脈動の解説イラスト

社外サイレンサーのつくり

アールズ・ギア マフラーを装着したHONDA CB1300SB

アフターパーツのサイレンサーは純正とは違い、ほとんどがストレート排気となっている。サイレンサー内部にパンチングパイプを設けてこの管内を通過する際、パンチングパイプの周囲にあるグラスウールが吸音し、音量を下げている。素材はサイレンサー本体がカーボンやチタンなどが使われ、パンチングパイプ自体もステンレスやチタンとなるため、サイレンサー自体が軽くなっている。グラスウールは以前だと経年劣化により定期的な交換が必要だったが、現在は吸音材の耐久性は飛躍的に向上している。

社外サイレンサー内部の図解

※本記事はカスタムピープル178号(2018年4月号)の掲載記事を再構成したものとなります

後編はこちら

アフターパーツの基礎知識 マフラー編(アールズ・ギア) 後編

取材協力アールズ・ギア
TEL0595-85-8778
URLhttp://www.rsgear.co.jp


人気記事