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TONE コードレスナットランナー

老舗工具メーカーで近年ではモータースポーツのサポートにも力を入れているTONE(トネ)は、2022年4月にコードレスタイプのナットランナーを新発売した。

「ナットランナー」とは一般には聞き慣れない言葉だが、トルク制御しながらボルト・ナットの締め付けが可能なトルクコントロールレンチのこと。建設現場や設備管理、自動車の組み立て現場などで広く使われているツールで、トルクレンチの電動式と思ってもらえればいいだろう。見た目からはドリルドライバーやインパクトレンチのようにも見えるが、打撃機構ではないので衝撃音がなく深夜帯でも使いやすくなっており、また衝撃が発生しないのでトルク精度が高く、その高い精度を維持しやすくなっているのが特徴だ。

ソケット部近くにはレバーのようなものが見えるが、これは高トルクでの締結時の反力受け。人力では押さえられないほど高トルクを発生させる際に隣接するボルトにあててズレなくするためのものだ。

もともとナットランナーには電動式のほか、油圧式や空気圧式なども存在するが、いずれもコードタイプで使用可能な現場や取り回しに制限があった。そこでコードレスタイプを新開発することで携帯性や取り回しを改善させたのが本製品となる。また電圧降下の影響を受けづらくして安定した作業を可能としているとのことだ。

どちらかというと多数のバイクの分解整備をこなすプロショップ向けのツールといえるかもしれないが、アクスルシャフトなど一般ユーザーではトルク管理しにくいパートにも対応しやすいので、その恩恵は大きいだろう。

製品ラインナップは以下のとおりとなる。使用ソケットはレバーソケットを使用するCNBタイプと、市販のインパクト用ソケットを使用するCNRタイプがあるので購入時には注意いただきたい。

CNR:L形反力受・CNB:レバーソケット

  • CNR30/CNB30 制御範囲:150N・m – 300N・m
  • CNR50/CNB50 制御範囲:200N・m – 500N・m
  • CNR80/CNB80 制御範囲:350N・m – 800N・m
  • CNR120/CNB120 制御範囲:500N・m – 1,200N・m
  • CNR210/CNB210 制御範囲:1,000N・m – 2,100N・m

また、一般的には知名度が低いナットランナーの解説用に、同社では解説本(PDF版)も公開中だ。興味がある人はぜひご一読を。

TONE公式ハンドブックシリーズ ナットランナー読本

問い合わせTONE
URLhttps://www.tonetool.co.jp


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